2014年6月30日月曜日

<最初>を学びましょう。

サッカーは日本敗退で静かになった方も、
これでやっと安心してゆっくり楽しめるという方もいるかもしれません。

あれだけのスーパーアスリートたちの
スピード感に溢れた「うごき」を目にすることは
畳の部屋にゴロンと横になって観ている私にも
明らかにそれを見ていない時には起こらない「うごき」を
わたしに引き起こしてくれます。

映画や舞台で素晴らしい演技を見ると
劇場から出て行く時に自分の「うごき」が変わっている
なんていう経験をしたことがある方もいることでしょう。

人は何かを(誰かを)見るだけで、少なからず影響を受けます。
これを「学ぶ」と言っても良いかもしれません。
本当に何も考えずぼんやり観ているだけでも
たくさんのことを人は学んでいるそうです。

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うごき庵では
生徒さんが意識的に自分でこれを学んでいると自覚できながら学ぶ部分と
生徒さん自身はまだ認識していないけれど、無意識にたくさん学んでいる部分
<その両方の面がある>ことを信頼しながらレッスンを展開しています。

人は自分がやっていることを全部分かりたいと思い
分かっているつもりでいます。
「分かりたい」という思いは学習を後押ししてくれますが
そこに同時に「分かっているつもりでいる」という考えがあると
実はなかなか学習を前に進ませてくれません。

わたしたちは自分自身のことを全部は分かっていません。
無意識や潜在意識などの存在を証明しなくても
ちょっと冷静に考えればそれは分かることです。

全然分かっていないことがある。
それがいつもとてつもなくたくさんある。
これを前提に学ぶことは
「自分自身(のうごき)を学ぶ」ときにとっても大きな助けになります。

「分かっていないことがある」という考えを持つと不安になってしまう
という方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。
でも、これは逆です。
「自分自身ではコントロールしきれないこと、分からないことがある。
そして、それによっても自分自身はうごく」ことを知ったとき
これは大きな「信頼」・・・自分自身への信頼・・・自信につながります。

そのときの「うごき」は、楽でスムーズになるでしょう。
あなたのすることは美しく優雅で平和で的確でパワフルなものになるでしょう。

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うごき先生のレッスンのメインツールとなるアレクサンダー・テクニックで
私たちは、人間の「うごき」の<最初のコントロール機能>を学ぶことができます。
そして、各々の好きなアクティビティを通してそれを使う練習をします。

これは人間のうごきの<末端>でもなく<分かっていないところ>でもなく
しかし、確実に間接的に<そこ>まで届く、<最初>を学ぶのです。

人間のからだはすべてが繋がっていて統一された一つの存在です。
だから・・・
<最初>を変えることなく、その先だけを変えることはほとんど不可能です。
<最初>を変えると、その先は大きく変わります。

どこかで蝶々が羽ばたくと地球の裏側で台風が起こると言ったような
いわゆる「バタフライ効果」にも似たものかもしれません。
F.M.アレクサンダーさんはその<最初>・・・
人間のうごきにおける「蝶々がふわりと羽ばたく」ところ・・・を発見したのです。

<痛み>だったり、<疲れ>だったり
<流れが滞ること>だったり、<上手くいかないこと>だったり
これらはすべて<末端>たちです。
そして<結果>だったり、<評価>だったり、<未来>だったりは
すべて<私たちが直接的にはコントロールできない>ことです。

でも
私たちには<最初>があります。
自分で選んで、自分で使いこなすことができる<最初>があるのです。

<最初>を学びましょう。
<最初>こそ練習しましょう。

それが、その先のすべてを決定づけるのです。

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